試合で負けた帰りの車内、他人の子に何を話せば正解なのか?配車担当だけが遭遇する気まずい時間

試合で負けた帰りの車内、他人の子に何を話せば正解なのか?配車担当だけが遭遇する気まずい時間

結論:何か励まそうとしなくていい。帰りの車では「評価者にならない」のが一番安全です

試合で負けた帰りの車。

後部座席には、自分の子だけでなくチームメイトが何人か乗っている。

一人は泣いている。

一人は監督にかなり怒られた。

もう一人は大事な場面でミスをした。

そして、よりによって自分の子はその試合で活躍している。

こういうとき、運転している保護者は結構困ります。

「今日は残念だったね」と言えばいいのか。

「でも頑張ったじゃん」と励ますべきなのか。

監督に怒られた子には「気にするな」と言っていいのか。

何も話さないと、逆に冷たいような気もする。

私がこういう場面を何度も見てきて思うのは、帰りの車内で保護者がやるべきことは、子どものプレーを分析することでも、気持ちを立て直してあげることでもありません。

まず、安全に家まで連れて帰る。

そして、子どもが自分から話し始めたら聞く。

それで十分です。

特に他人の子については、保護者が「評価者」にならないほうがいい。

「今日あそこミスしたね」

「監督が怒るのも分かるよ」

「もっと積極的に行けばよかったのに」

これは、たとえ内容が正しかったとしても、帰りの車内で他人の親から言われたい言葉ではありません。

逆に、

「監督ちょっと言いすぎだよね」

「あの作戦おかしかったよ」

「○○君は悪くないよ」

と監督側を否定するのも危ない。

つまり、正解の言葉を探すより、

**余計な役割を背負わないこと。**

これが一番大事だと思っています。

試合が終わった瞬間から、配車は単なる「送迎」ではなくなる

行きの車は楽なんです。

子どもたちは元気です。

「今日何点取れるかな」

「相手でかいらしいよ」

「コンビニ寄る?」

そんな話をしています。

ところが、負けた帰りは別世界になることがあります。

体育館を出た瞬間から誰もしゃべらない。

荷物をトランクに積んで、

「じゃあ乗って」

と声をかけても、

「……はい」

だけ。

車を出して五分経っても、聞こえるのはウインカーの音だけ。

普段なら後部座席でずっとしゃべっている子たちが、一言も話さない。

運転している側からすると、この沈黙が結構長い。

信号待ちのたびにルームミラーを見ると、一人は窓の外を見ている。一人は下を向いている。一人はスマホも触らない。

その空気の中で、

「なんか話したほうがいいかな」

と思ってしまう。

でも私は、ここで大人が焦って空気を変えようとする必要はないと思っています。

子どもたちは子どもたちで、試合を消化している途中だからです。

一番困ったのは、後部座席で他人の子が泣き始めたときだった

ある試合の帰りを想定すると、こういう場面があります。

試合は接戦。

最後の一分で逆転されて負けました。

私の車には、自分の子を含めて三人。

車に乗ったときから一人の子がほとんど話していませんでした。

試合終盤、その子がボールを失い、そこから相手に得点されています。

しばらく走ったところで、後ろから鼻をすする音が聞こえてきました。

ルームミラーを見ると泣いている。

こういうとき、大人としては何か言いたくなります。

「君のせいじゃないよ」

たぶん、最初に思いつくのはこれです。

でも、私はこれも少し危ないと思っています。

「君のせいじゃない」という言葉は、裏返せば「誰のせいだったのか」という話を始めることになるからです。

だから、

「大丈夫?」

くらいでいい。

本人が「大丈夫」と言うなら、それ以上追わない。

しばらくして、その子が自分から、

「俺のミスで負けた」

と言ったとします。

そのときも、

「いや、違うよ。○○君もミスしてたし」

とは言わない。

他人の子を助けるために、別の子を悪者にする必要はありません。

私なら、

「悔しかったな」

くらいにします。

評価ではなく、感情だけを受け取る。

これなら、その子のプレーにも、監督の判断にも、他の選手にも踏み込みません。

意外と、これで十分です。

「頑張ったね」は万能ではない。負けた直後には腹が立つ子もいる

大人はつい、

「でも頑張ったじゃん」

と言います。

悪意はありません。

むしろ励ましたいから言っています。

ただ、子どもによってはこれがかなり刺さらない。

本人は勝ちたかった。

ミスしたことも分かっている。

監督にも怒られた。

その直後に、

「頑張ったからいいじゃん」

と言われても、

「よくないから悔しいんだけど」

という状態だったりします。

特に競技への意識が高くなってきた子ほど、「参加しただけで偉い」という慰め方を嫌がることがあります。

だから私は、悔しがっている子を無理にポジティブへ戻そうとしないほうがいいと思っています。

悔しい日は、悔しいまま帰っていい。

車を降りるまでに立ち直らせる必要なんてありません。

監督に怒られた子を乗せた帰りは、もっと難しい

これはかなり気を使います。

試合中、監督から強く叱られた子がいる。

ベンチに戻ってからも下を向いていた。

試合後も明らかに元気がない。

その子が自分の車に乗ってくる。

こうなると、

「さっき結構怒られてたね」

という話題自体、私は出しません。

本人が話したければ、自分から話します。

もし、

「俺ばっかり怒られる」

と言ってきた場合も、

「そうだね。監督、君に厳しいよね」

と同調しすぎないほうがいい。

なぜなら、その子が家に帰って、

「○○君のお父さんも、監督は俺に厳しすぎるって言ってた」

となる可能性があるからです。

これ、結構怖いんです。

自分では軽く相槌を打っただけでも、翌日には「他の保護者も監督の指導を問題視している」という話に変わることがあります。

逆も同じです。

「でも監督の言ってることも分かるよ」

これも言わない。

子どもからすれば、せっかく話したのに車の中でも説教されたことになります。

私なら、

「それはしんどかったな」

まで。

そのうえで本人が話し続けるなら聞く。

監督の指導が適切だったかどうかを、帰りの車内で第三者の保護者が裁定する必要はありません。

最も気まずいのは「自分の子だけ活躍した日」です

実は負け試合の配車で一番難しいのは、これかもしれません。

チームは負けた。

同乗している子はミスをして落ち込んでいる。

ところが、自分の子は20点取った。あるいはチームで一番いいプレーをした。

車に乗った瞬間、自分の子が興奮して、

「俺今日めっちゃ入ったよね!」

と言い始める。

親としては褒めたい。

本音では、

「今日は良かったな」

と言ってやりたい。

でも後ろには、試合でほとんど出られなかった子が座っているかもしれない。

大事なシュートを外した子もいるかもしれない。

こういうときは、自分の子を褒めないという意味ではありません。

**場所を選ぶ。**

それだけです。

車の中では、

「試合の話は家帰ってからしようか」

でいい。

家に着いて二人になってから、

「今日のあのプレー良かったな」

といくらでも話せばいい。

自分の子を褒めることと、他人の子の前で褒めることは別問題です。

大人でもそうですよね。

同じ営業チームで、自分だけ契約を取れなかった日に、帰りの車で同僚の上司が、

「いやー、今日お前だけ三件取ったな。すごいわ」

と延々褒めていたら、結構きつい。

子どもも同じです。

逆に、自分の子が他人のミスを責め始めたら止める

負けた直後は、子ども同士でも責任の押し付けが始まることがあります。

「あそこで○○がパスミスしたから負けた」

「お前がちゃんと戻ってたら勝ってた」

本人たちは試合の延長で言っているだけかもしれません。

ただ、車を運転している保護者としては、これは止めたほうがいい。

特に自分の子が言っている場合です。

ここで、

「まあ確かにあのミスは痛かったな」

なんて親が乗ったら最悪です。

私なら、

「人のミスの話はやめよう」

と短く言います。

説教はしません。

「チームなんだから誰が悪いとか言うな」

「お前だってミスしてただろ」

まで始めると、今度は車の中が親子喧嘩になります。

ただし、他人を名指しで責めることだけは止める。

これは配車を担当する大人として最低限引く線だと思います。

他人の子から「監督どう思う?」と聞かれることもある

少し上の学年になると、子どものほうから大人を試すような質問をすることがあります。

「○○コーチって、俺のこと嫌いなのかな」

「今日の交代、おかしくなかった?」

「なんで俺だけ出してもらえなかったんだろ」

これ、困ります。

本音では思うことがあるかもしれません。

「確かに今日の交代はよく分からなかったな」

でも私は言わないほうがいいと思っています。

他人の子との車内会話は、密室で行われます。

何を話したかを証明するものもありません。

しかも子どもは、悪意なく言葉を要約します。

こちらが、

「監督にも何か考えがあったんじゃない?」

と言っただけなのに、

家では全然違うニュアンスで伝わることもあります。

逆に、

「確かにちょっと不思議だったな」

と言えば、

「○○のお父さんも監督がおかしいって言っていた」

になり得る。

だから私は、

「それは俺には分からないな。気になるなら今度コーチに聞いてみたら?」

くらいにしています。

分からないことを分からないと言う。

配車中の大人には、それくらいの距離感がちょうどいいと思います。

意外とやってはいけないのが「親に報告すること」です

帰りの車で他人の子が泣いた。

監督への不満を話した。

「もう辞めたい」と言った。

その場合、家に送り届けたとき、

「今日、車の中でかなり落ち込んでいましたよ」

と親に伝えたほうがいいのか。

ここも判断が難しいところです。

私は、何でも報告する必要はないと思っています。

「今日怒られて泣いてましたよ」

くらいのことをわざわざ伝えると、本人からすれば「車で話したことを全部親に言われた」と感じる可能性があります。

ただし、

「もうチームに行きたくない」

「監督が怖くて練習に行けない」

「誰かから継続的に嫌なことをされている」

など、単なる試合後の愚痴とは違う話なら別です。

その場合は、大人として放置しないほうがいい。

つまり、

**感情は預かる。安全に関わる情報は抱え込まない。**

この線引きだと思っています。

配車担当だけが、子どもの「親には見せない顔」を見ることがある

これは配車をやっていると本当にあります。

親の前では普通だった子が、車に乗った途端に泣く。

普段明るい子が、

「今日全然出られなかった」

と小さな声で言う。

監督には何も言わなかった子が、

「もうバスケ嫌だ」

と言う。

逆に、それまで泣いていたのにコンビニに寄ったら急に笑い出して、家に着くころには完全に元に戻っていることもある。

子どもって、そういうものです。

だから一つの発言だけを大きく扱いすぎるのも違う。

配車をしている保護者は、指導者ではありません。

カウンセラーでもありません。

他人の子の教育方針を決める人でもありません。

たまたま、その日の帰り道を一緒に過ごしている大人です。

この立場を忘れないことは、結構大事だと思っています。

「何を話せばいい?」より、車内でやってはいけないことを決めておく

正解のセリフを全部準備するのは無理です。

試合も子どもも毎回違います。

その代わり、私は「やらないこと」を決めておくほうが実用的だと思います。

他人の子のプレーを採点しない。

監督の批評をしない。

誰が敗因だったかを決めない。

自分の子だけを延々褒めない。

子ども同士の犯人探しには乗らない。

無理に励まさない。

そして、沈黙を怖がらない。

これだけで、かなり余計なトラブルを避けられます。

逆に話すなら、

「腹減ったな」

「帰り混んでるな」

「飲み物大丈夫?」

それくらいでもいい。

試合と全然関係ない話をしているうちに、子どものほうから普通にしゃべり始めることもあります。

配車は「車を出せるか」だけで決めればいい仕事ではない

スポ少の配車というと、

「車を何台集めるか」

という話になりがちです。

でも、実際にやっている保護者には、それ以外の負担があります。

朝早い集合。

長距離運転。

他人の子を預かる責任。

トイレ。

車酔い。

帰宅時間。

そして、こうした負け試合の帰りの空気。

数字には出ない負担です。

「往復二時間運転した」なら分かりやすい。

でも、

「泣いている他人の子を乗せて40分間、何を言っていいか考えながら運転した」

という疲れは、配車表には一切残りません。

だから配車を考えるとき、単純に「今月Aさん二回、Bさん二回だから公平」とは言い切れないと思っています。

運転回数だけでは見えない負担があります。

これも、実際に車を出して初めて分かる部分です。

配車を仕組みにしたいと思った理由は、こういう「見えない負担」が多すぎたからです

ClubCore(倶楽部コア)を考えるようになった背景にも、こうした経験があります。

参加者を確認する。

車を出せる人を確認する。

何人乗れるか確認する。

未回答者へ連絡する。

配車を組む。

変更があればまた組み直す。

こうした目に見える作業だけでも大変です。

そのうえ実際の配車には、他人の子を預かって移動するという責任と、今回書いたような人間関係まで付いてきます。

だからせめて、参加確認や車出しの調整くらいは、人間の記憶や大量のLINEに頼らなくていい状態にしたい。

ClubCoreで減らしたいのは、車を運転する時間そのものではありません。

その前後に発生する、無駄な確認、追いかけ、調整、気疲れです。

便利なアプリを作りたかったというより、

「スポ少って、子どもがプレーしている時間以外に親が消耗しすぎじゃないか」

と思ったことのほうが大きいです。

最後に。負けた帰りくらい、子どもを立ち直らせなくてもいい

負けた帰りの車で、他人の子が黙っている。

泣いている。

悔しそうに窓の外を見ている。

大人は、何とかしてあげなければと思います。

でも、その40分で立ち直らせる必要はありません。

悔しいなら悔しいままでいい。

怒られて落ち込んでいるなら、少しくらい落ち込んで帰っていい。

何も話したくないなら、話さなくてもいい。

配車担当の保護者までコーチにならなくていいんです。

安全に連れて帰る。

話したければ聞く。

人のプレーを評価しない。

監督を裁かない。

そして家に着いたら、

「お疲れ。またね」

と言って降ろす。

たぶん、それで十分です。

スポ少の保護者って、ただでさえ役割が多すぎます。

配車係になった日くらい、他人の子のメンタルまで背負わなくていい。

私はそう思っています。

あなたのチームではどうですか?

スポ少・少年団・クラブチームで実際にあった出来事や、保護者として感じていることを匿名で教えてください。ClubCoreブログの記事づくりの参考にさせていただく場合があります。

※個人名・チーム名・学校名など、個人や団体を特定できる情報は入力しないでください。

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