「あと少しだよ」を言い続けた休日、下の子の一日がずっと待ち時間になっていた|スポ少の付き添いで、下の子を限界にしない方法

「あと少しだよ」を言い続けた休日、下の子の一日がずっと待ち時間になっていた|スポ少の付き添いで、下の子を限界にしない方法

「ねえ、まだ終わらないの?」

試合会場で、上の子を応援している辻さんの袖が、くいくいと引っ張られた。下の子である。

何度目か、もう分からない。

「あと少しだよ」

「それ、さっきも言った」

「ぎゃひぃぃーー! 正論やぁぁぁ! 『あと少し』が、進んでへんぅぅぅ!」

もちろん、心の中の叫びである。辻さんは、スマホを渡した。下の子は、少し静かになった。ほっとした。その後で、ずっと画面を見せている罪悪感が来た。休日なのに、下の子には、待つ仕事がほとんど全部配られている。

チームの予定に合わせる必要はある。送迎も応援も、したい。一方で、下の子は、同じ熱量で試合を見たいとは限らない。親が感じる感動と、その子が数えている待ち時間は、別だ。「お兄ちゃんが頑張っているから」で、何時間でも退屈がなくなるわけではない。

上の子の予定が、家族全員の予定になるまで

下の子にとって「あと少し」は、親が何回も言う言葉になることがある。試合の残り時間、片づけ、最後の相談。そのたびに少しが足され、帰る時刻が遠ざかる。親も帰りたいのに、「これだけ」と呼び止められる。子ども同士が遊んでいるから大丈夫、と見えても、本人の一日は、朝からずっと待ち時間だったかもしれない。

親が毎回送迎や当番に出ると、下の子も同行するしかない場合がある。そこに長い待ち時間が重なると、その子には、自分の遊びの予定を選ぶ余地が少ない。上の子の活動は大切だが、下の子が毎週同じように楽しめるとは限らない。機嫌が悪いことを協力不足と呼ばず、待つ時間や場所を見直す材料にしたい。

本人に何がつらいかを聞くと、暑さや寒さ、空腹、退屈、遊べないことなど、困りごとが分かれる。親も、仕事の内容や見守り時間を整理する。スマホを渡すことを毎回責めるより、ほかの過ごし方を選べる余裕があるかを考える。親が競技の役割と育児を同時に担当している状態を、根性で続ける前提にしないことだ。

下の子が疲れてぐずると、親は、周りに迷惑をかけないように頑張る。さらに当番まであると、目は、コートと下の子と備品を行き来する。ここで親の注意力を増やすだけで解決しようとせず、同行の必要と役割の量を見直したい。見守りが必要な子どもを、会場にいるだけで誰かの担当に渡さない。

同行しない選択と、途中参加を相談する

下の子と家に残る日を考えると、親には、「上の子を応援していないと思われるかな」という迷いも出る。会場にいることが応援の証明になると、家庭の予定が、いつも後ろに回る。子どもは二人でも、親の体は一つの日がある。全部に顔を出して安心する方法だけでなく、行かない日も必要な連絡が届く方法が、欲しい。

家庭で分担できる場合は、誰がどの日に上の子に付き添い、誰が下の子と過ごすかを相談する。家族が二人以上動けると決めつけず、難しい場合は、チームで役割や参加範囲を確認する。全ての練習に最後までいることが本当に必要か、途中の交代や別の役割が可能かを考えたい。親が休むことと、チームを応援しないことを、同じにしない。

下の子の都合で、〇日は途中から参加します。当番は〇〇の範囲で対応できます。難しい部分は、別の方法を相談させてください。

文面は、実際の状況に合わせて書き換えてください。

同行する場合は、会場で過ごせる場所、立ち入れる範囲、見守る大人、休憩を確認する。遊具や遊び相手があっても、その場の誰かが自動的に見守りを引き受けたとは限らない。ほかの親に頼む時は了承を得て、時間と引き渡しを決める。体調や安全に関わる場合は、楽しみを増やす工夫より、必要な対応を優先する。

親の役割に、下の子の見守り時間も入れる

当番の途中で、下の子が呼ぶ。返事をしたところへ、チームからも呼ばれる。親は両方に「ちょっと待って」と言い、どちらにも悪い気がする。表では一人分の当番でも、その場で見ているものは、一つではない。手が空いているように見えることと、余裕があることは、違う。親の予定には、下の子に戻る時間も、最初から入れておきたい。

当番表では一つの担当でも、子どもを連れている親は、別の注意も必要になる。その日に対応できる範囲を事前に伝え、代わりの人や方法を相談する。迎えの待機のように、終了後に延びる仕事まで追加されると、下の子の一日も伸びる。できる人がいたので問題なし、の中に、家族の時間が隠れていないかを見たい。

練習後の迎えの待機については、「あと少しで来ると思います」と言い残して、川村さんの夕飯の鍋が焦げ始める|練習後の迎えが遅れる子を、誰が待つのかでも触れています。

家で過ごす日、途中で帰る日、会場で見られる日が混ざっていてもよい。チームに必要な情報は共有し、家庭の予定を選べる範囲を確認する。親は上の子の活躍を見たいし、下の子にも楽しい時間を作りたい。どちらかへの愛情が足りないという説明にせず、時間と役割を分けて考えるほうが、現実の相談にしやすい。

ClubCore(倶楽部コア)は、予定、出欠、配車、担当を一か所で共有するために作りました。担当の時間帯が見える形になっていると、下の子の見守りを含めた予定を立てやすくなります。実際の画面はデモで見られます。

下の子にも、今日の話が一つある休日へ

家庭内の分担、途中からの参加、同行しない選択が可能か、相談する。同行する場合は、会場の安全条件と見守る大人を確認し、過ごせる場所や休憩を考える。ほかの家庭に預ける時も、相手の了承と引き渡しを明確にする。スマホ一つで長い一日を全部補わない方法を、増やそう。

次の週末。辻さんは、前半だけ上の子を応援して、後半は、下の子と近くの公園に出た。

「ママ、ブランコ、押して!」

「いいよ。何回でも」

帰り道、下の子が言った。

「きょう、ブランコ、いちばん高かった!」

「な、な、なんでなん!? 報告が、試合の点数より元気ぃぃぃ!」

声を上げたのは辻さんだった。上の子を応援するために、下の子の楽しみが毎週なくなることを、当然にしなくていい。帰り道に、その子にも今日の話が一つある。試合の点数ではなくても、その一日は、ちゃんと家族のものだ。

あなたのチームではどうですか?

スポ少・少年団・クラブチームで実際にあった出来事や、保護者として感じていることを匿名で教えてください。ClubCoreブログの記事づくりの参考にさせていただく場合があります。

※個人名・チーム名・学校名など、個人や団体を特定できる情報は入力しないでください。

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